その前にシャンプーの歴史をひも解きますと、1950年代はまだ石けんが主流でした。それが、1960年代になると「シャンプー」と名のつくモノが参上します。1960年代頃のシャンプーは、粉末状であったり、錬り状であったりという状態です。今の様な液体シャンプーの参上は1970年代に入ってからです。この頃のシャンプーの付加機能としは「抗フケ作用」がありました。そして、1970年代後半からシャンプーにコンディショニング効果が付加されます。そして、1980年代後半にはリンスインシャンプーが参上し、1990年代にはシャンプーは「シンプル派」と「スペシャル派」へと分離していくのです。
まぁ、歴史はこの辺においておきましょうか。
では、現在のシャンプーの構成です。
成分 配合目的 配合% 例
界面活性剤 洗浄効果・起泡性 10~20 ラウレス硫酸Na・ココイルグルタミン酸TEA
増泡剤 泡質・起泡性 1~5 ミリスチルベタイン・デシルグルコシド
コンディショニング剤 柔らかさ・櫛通り 0.1~1 ポリクオタニウム-○・ジメチコン・カチオン界面活性剤・タンパク加水分解物
パール化剤 外観調整 0~5 ジステアリン酸グリコール
キレート剤 きしみ防止・硬水での性能向上 0.2~2 EDTA・クエン酸
防腐剤 防腐 0.3~10 メチルパラベン・安息香酸Na
勿論、「例」に上げた成分はほんの一例です。
界面活性剤の濃度は意外に低かったと印象を受ける方もいるかもしれませし、逆にこんなに入ってたの?と驚かれた方もおられるかもしれませんね。おおよそ6~7割が水で、残り2~3割は界面活性剤、最後の1割にいろんな仕掛けがあるのです。
最近のシャンプーは見た目の良さの為にパール状にしている場合がありますが、それはジステアリン酸グリコールが使われている場合が多いように思います。
また、キレート剤、防腐剤は必須で入っていますので、これがアレルゲンになる方も多いようです。勿論、健康な一般の方にはアレルギー性はない成分なのですけどね。
ちょっとここで、シャンプーに於けるコンディショニングの秘密(作用機構)をご紹介しましょうか。
シャンプーには、高分子としてポリクオタニウム-10などが配合されています。この高分子は、界面活性剤が多い場合(つまりシャンプー中)は、溶解しています。しかし、一度水が沢山入り、界面活性剤の濃度が下がる(すすぎの時など)と、不溶性になり水から分離して髪に吸着します。そうすることで、しなやかな髪質や傷んだキューティクルの保護などの働きを示します。
特にこのポリクオタニウム-10
これは配合されているほうがよいですね。
さらさらの感触になりますから
きしみを感じないからです。
ラベル:シャンプー、成分